夏への扉-ハインライン 感想 山崎賢人主演で映画化も?【猫本】

先日ふらふらと本を探していると「夏への扉」を見つけました。「猫好きへ送る」や表紙のデザインに惹かれ読んでみました。
感想としてはハッピーエンドでしたので爽やかな読後感であり、楽しめた本でした。

あらすじ

舞台は1970年代ロサンゼルス。


戦争によって世界的に飛躍した技術革新は身体を冷凍させて歳を取らずに数十年間眠らせる「コールドスリープ(冷凍冬眠)」など新しい発明をもたらした。これはいわば未来への片道タイムマシンといえるだろう。


主人公はダン。優秀なエンジニアである彼は戦争時代に培った技術を組み合わせて家事用ロボットを開発し、親友であり、経営の才を持つマイルズと共に会社を立ち上げる。
事業が順調に進み、ダンは有能な秘書であったベルにプロポーズをする。


そんな中、マイルズとダンの経営方針に摩擦が生じる。
ベルの狡猾さに気づいたときにはもう手遅れ。彼女は全ての利潤を自分の手にしようと企む女だったのだ。
結局2人に騙され、会社を辞職することになったダンは怒りに煮えたぎり、復讐を企む。理性を失っていたダンはコールドスリープを使い、既に老いた2人を見ることで見返してやるという作戦を思いつくが、正気に戻り作戦を取りやめることにした。
しかし、すでに契約をしていたダンを見つけたベルとマイルズはダンに薬を飲ませることで操り、冷凍冬眠に送られようとしていた…
ダンは飼い猫ピートと、ダンに対して敬愛の念を持っていた少女リッキーの存在だけが気がかりであった…

よかった点

  • 猫小説と謳われているのに猫はあまり出てこないという感想が散見されましたが、個人的には気まぐれな猫の描写が上手く、ハイラインの猫への愛が強く感じられました。猫を飼っている人は共感できると思います。まあ、去勢、避妊手術はした方がいいですよ、と主人公には声を大にして言いたいですが(笑)
  • 伏線が一気に回収されていくのが気持ちいい。主人公に起きた不可解な現象の意味が後半になって一気に回収される楽しさがあります。
  • 可憐なリッキーとダンの掛け合いはなんとも微笑ましく思わず笑顔になった。最後のオチは某ディズニー映画?!と思うほどロマンチックです笑(読んだ人にはわかってもらえると思います。)
  • 一人一人のキャラが立っていて読んでいて飽きなかった。特に主人公にはエンジニアとしての誇りすら感じた。

微妙だった点

  • 私の理解力が低いのか、翻訳がまどろっこしく、わけがわからない文に出くわすことが何度かありました。
  • 私自身がそこまでのSF好きでないため、機械のことを熱弁する主人公や彼を取り巻く人間についていけなかった。
  • 少女(リッキー)がずっと叔父さんのことを好きでいる理由が分からない。が、このエンディングがなければ確かにむず痒い終わり方だったかもしれない。なのでここは致し方ない。

リッキーはいい子だった。静かな威厳のようなものがそなわっていて、癇癪を起こしもせず、不平を言うでもなく、膝にのってくるような甘えん坊でもなかった。

「夏への扉」49頁

可憐な心を持ったジブリの主人公的な女性というのはいつの時代も男性の憧れなんでしょう。小説の中でくらい憧れを具現化させてあげましょう。

総評

私の総評としては夏の夕方に吹く生ぬるい風のように優しくて爽やかな読後感を運んでくれる本でした。イメージとしては阿部海太郎のサントラのような。こんなイメージにピンときた人はぜひお手元に取ってみてはどうでしょうか。

山崎賢人主演で実写化?!

今日知ったのですが、日本で実写映画化されるようです!
主人公役を務めるのはイケメン俳優山崎賢人さん!

しかし、設定は現代日本みたいですし、原作に忠実にというよりは似たような設定で違う物語にはなりそうですね。

個人的にはアニメ映画、舞台は1970年代アメリカにして原作に忠実に再現して欲しかったです。それとピートはメインクーンにして欲しかったです。日本だから日本猫ですかね、やっぱり。

当初2021年2月19日公開を予定していた映画『夏への扉 ーキミのいる未来へー』はコロナ禍で公開延期だそうです。公開されたらまた感想を書いていきたいです。